本の老眼鏡
  • 山本幸恵

洗うほどに潤う!? 特別な天然界面活性剤「オリベム」


fairplir化粧品シリーズの根幹を担っている成分、「オリベム」シリーズ。


「004 filling serum」「005 moist rich balm」「006 Scalp Essence」にはオリベム1000が、

「001 Athena serum Shampoo」と「008 serum face wash」にはオリベム1000に加えオリベム460が配合されています。



実は、fairplirの商品が「常在菌と共存する化粧品」=「育菌化粧品」として誕生できたのは、 この「オリベム」と出会えたからこそ


私がシャンプーや美容液を開発するうえで絶対に譲りたくなかった条件を満たしてくれた成分の筆頭です。



すでに商品をお使いいただいている方の中でも、成分のことを詳しく知らないままの方も多いかと思いますので、今回は、そのオリベムの成り立ちやメカニズムについて、データを交えて解説したいと思います。


(※当記事は2022年4月に公開していた記事にデータ等の情報を増やし加筆修正を加えたものです)



オリーブ

 

1.オリベムの成り立ちについて ―イタリアトスカーナ地方、オリベムの誕生


2.保護して潤わせる保湿成分、オリベム1000


3.洗えば洗うほど潤うやさしい洗浄成分、オリベム460


 


オリベムの成り立ちについて

―イタリアトスカーナ地方、オリベムの誕生



イタリアトスカーナ地方


オリベムシリーズは、イタリア北西部に位置するトスカーナ地方で栽培されたオリーブの実から丁寧に抽出されたバージンオリーブオイルに由来した成分です。


トスカーナ地方のオリーブから採れるオイルは豊富なビタミンやポリフェノール、必須脂肪酸に恵まれており、そこに注目した科学者アマリ博士によって研究が重ねられていました。 その研究の成果として判明したのが、 「このバージンオリーブオイルに含まれるオリーブ脂肪酸の構成が、ヒトの皮脂成分と構成に非常に近い」 ということ。


この特異性に着目し、オリーブオイルの成分・機能性を保ったまま作られた乳化剤(保湿成分)が、オリベム1000。 そして、そこからわずかな加工を施して生まれた陰イオン界面活性剤(洗浄成分)が、オリベム460です。



 


保護して潤わせる保湿成分、オリベム1000


オリベム1000の特長とは?

fairplirシリーズのほとんどに配合しているオリベム1000。 「ヒトの皮脂成分と構成が非常に近い」おかげで、オリベムを配合するとヒトの肌や髪に嬉しいことがたくさんあります


成分構成が近いということは、皮膚の角層や毛髪表面への親和性が非常に高いということだからです。

オリベム1000は、肌や髪に乗せると、表面に疑似的な皮脂膜を形成したのち、 細胞間脂質に入り込んでラメラ液晶構造*をとることで、 外的刺激から肌や髪を守るバリア機能を高め内部からの水分蒸散を防ぎ潤いを保ちます


そして、皮脂に近い成分がなじむことで、他の成分の浸透性をも向上させます。


*ラメラ液晶構造:角質層の細胞と細胞の隙間を埋める、水と脂質が交互に配列される層で、皮膚のバリア機能維持に重要な役割を担っています。

特に髪に焦点を当てると、オリベム1000の作ったラメラ液晶構造が、ダメージを受けたキューティクル構造に入り込むことで、毛髪の角層構造を安定化させることが期待できるのです。

このようにヒトの皮脂に近い成分を使うことは、肌にとっても髪にとっても、保護し、潤わせるためにとても重要なこと


ゆえに、特に保湿を担う製品にはオリベム1000を配合しています。



フィリングセラム


「ヒトの皮脂成分と構成が近い」ってどういうこと?

ここまでオリベムは「ヒトの皮脂成分と構成が近い」ということを大前提にご説明してきましたが、「ヒトの皮脂成分と構成が近い」とは具体的にどういうことなのでしょうか?



先にもお伝えした通り、オリベムの主原料はイタリアトスカーナ地方の特殊なバージンオリーブオイル


そのオリーブオイルは、下の表に示されるように、オレイン酸やリノール酸、リノレン酸、パルミチン酸などの脂肪酸の保有量がヒトの皮脂と非常に近いという特性を持っています。



脂肪酸の構成

「ヒトの皮脂成分と構成が近い」というのは言い換えれば「保有する脂肪酸の構成が近い」ということで、その近さは上の表の数値の示す通り。


キャリアオイルの定番である一般的なココナッツオイルやホホバオイルと比べても、このオリーブオイルとヒトの皮脂は、成分構成がかなり似ていることがわかります。



オリベムはこのオリーブオイルの特性を引き継ぐように研究を重ねて開発されたため、ヒトの皮脂成分と構成が非常に近いまま、乳化剤(保湿成分)や界面活性剤(洗浄成分)になることができたのです。



 


洗えば洗うほど潤うやさしい洗浄成分、オリベム460



数々の問題をクリアした天然界面活性剤

「001 Athena serum Shampoo」を開発するにあたり、一番こだわったのが界面活性剤。



アテナセラムシャンプー

一般的なシャンプー剤では、洗浄成分とは別に、コーティング剤として陽イオン界面活性剤が配合されることが多く、髪の表面をコーティングすることで髪の感触をいい感じに演出しています。


以前のコラム「髪と頭皮の健康を第一に考えたヘアケア商品の選び方」で詳しく解説していますが、この陽イオン界面活性剤はよい感触に仕上げてくれる一方で、頭髪にさまざまな問題を引き起こします


だから、シャンプーを開発するうえで、「陽イオン界面活性剤は絶対に配合しない」というのがまず一番の課題でした。


陽イオン界面活性剤は刺激性が強いうえに電気的に吸着するために刺激が持続してしまうというデメリットを抱えていますが、陰イオン界面活性剤は刺激も比較的弱く、電気的に吸着するということもないため、残留性が低くなっています。

ただし、一般によく使われる陰イオン界面活性剤は洗浄力を優先すれば刺激が強くなってしまったり、石鹸のようにきしみやすかったりと、残留性以外の面でやはり問題があります。 そんな中で、洗浄力・起泡力を維持したまま刺激性を低減した天然由来の陰イオン界面活性剤として開発されたオリベム460と出会うことができ、刺激性・残留性・感触などすべての問題をクリアにすることができました。

また、従来の界面活性剤の抱える問題を解決しているだけでなく、オリベム1000と同様、オリーブ由来の成分が疑似皮脂膜を形成するため、保湿力とバリア機能の向上が期待できるのもオリベム460の特徴。

その効果は「洗うほど保湿効果が上昇」と謳われるほどで、洗い続けることで肌からの水分蒸散量は減少し、肌の水分補給量は増加するという実験結果が出ています。

そちらの詳しい実験結果のデータは次項で紹介していきますのでご覧ください!

オリベムはどのくらい低刺激なの?

オリベム460は、B&T社(Hallstar)が開発するオリベム400シリーズの一つで、開発元が公開しているデータにはほかの一般界面活性剤との毒性比較も掲載されています。


界面活性剤の毒性比較

上のグラフは溶血性試験という毒性を測る実験を行なった結果で、数字が小さいほど毒性(タンパク質変性能)が強く、大きいほど弱いことを示しています。


髪や肌はタンパク質でできているため、タンパク質変性能が高いと大きなダメージを受けてしまいます



グラフにもある通り、オリベム400シリーズは、 安価なシャンプーによく使われるラウリル硫酸Na(陰イオン界面活性剤)と比べると約89倍、 敏感肌用に使われることの多いコカミドプロピルベタインやココアンホカルボキシグリシネード(どちらも両性界面活性剤)と比べても2倍以上タンパク質変性能が低く、刺激性はごくわずか


洗浄力は保ったままでこの低刺激性を誇る、類稀なる界面活性剤です。



「洗えば洗うほど潤う」ってどういうこと?

「洗えば洗うほど潤う」「洗うほど保湿効果が上昇する」洗浄成分といわれるオリベム460。


経表皮水分蒸散量と皮膚水分量

実際に液体ソープにオリベム460(15%)とオリベム300(2%)を加え、6週間にわたり洗浄を繰り返したところ、時間経過ごとに経表皮水分蒸散量は減少し、皮膚水分量は増加することがわかっています。



経表皮水分蒸散量とはつまり「お肌から水分が空気中に放出される量」ですから、この数値が減少するということはお肌の水分が奪われにくくなっているということ。


また、皮膚水分量はその名の通りお肌の保有する水分量なので、増加するということは保湿されているということです。


このデータを根拠に、オリベム460は「洗うほど保湿効果が上昇する」といわれています。



特にお肌を保湿することはお肌のバリア機能を保つことにつながるため、オリベムのこの保湿力はお肌の機能改善のためにも重要なポイントになっています。



 

乳化剤としても界面活性剤としても、 「ヒトの皮脂成分の構成に近い」ことで非常に優れた機能をもつオリベム。

fairplirシリーズは、一時的な感触よりも長期的に質のよい肌や髪を取り戻すことを目指した化粧品シリーズなので、使い始めは良さを実感しにくいこともあるかもしれませんが、一つ一つの成分にこだわって作っているので、使い続ければそれらの成分がどんどん力を発揮してくれます

こだわりの成分についてはこれからもコラムとして情報をお伝えしていきますので、今後もぜひチェックしてみてください!


データの出典一覧


 
​監修者

​​​ヘッドスパ美容研究家/深頭筋ヘッドセラピスト 山本幸恵(やまもと・ゆきえ)


「ヒーリングヘッドセラピー Tiphareth」オーナー。15年間美容師として勤めたのち、2006年から2013年までの7年間、東京白金台にてオーナーセラピストとして日本初となるヘッドスパ専門サロンを運営。同サロンは技術力、ホスピタリティともに業界第一位と言われるまでのブランドを確立し、ヘッドスパの第一人者と称される。独自で開発した「深頭筋マッサージ™」は多くのメディアに注目され、これまでに施術をした人数は3万人を超える。現在は東京新宿区でプライベートサロンを運営。サロンワークのみならずセミナーによる施術者の育成や美容化粧品シリーズ「fairplir(フェアプリール)」の研究開発にも力を入れている。



山本幸恵




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